International Sport Kite Judges Book (Draft release)
October 1999

目次

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謝辞

この4年間,International Rule Book Committee(IRBC;国際ルールブック委員会)は,新しいルールブックを作成するという,膨大な量の作業を行った.そして今ここに,ジャッジ,熱心な競技者,およびその他の関係者が,競技の時に理解しておかねばなければならない様々な詳細事項を扱うジャッジブックを作成した.多くの人々がこの作業に貢献しており,我々は彼らの協力に非常に感謝している.さらに,スポーツカイトが発展してきた何年にもわたって,大変多くの人々が,フィールドで競技者が確実に公平なジャッジングを受ける事ができるように,スポーツカイトのルールを発展させる過程に貢献してきた.IRBC,そしてあらゆる地域のカイトフライヤーは以下の人々に感謝している.

Dan Buxton Mike Carroll
Jeremy Boyce Corky Chewning TC Cartwright
Roger Chewning Bob Childs Simon Dann
Frank Fieseler Genny Forsberg
Helmut Georgi Kathy Goodwind
Fram Gramkowski Steve Hammatt
Bob Hanson Al Hargus III
Hans Jansen op de Haar Paul Jobin
Billy Jones Mike Keating
Brooks Leffler John McLauchlan Jim Miller
Alan Nagao
Andy Phelps Ron Reich
Carl Robertshaw Ron Romero
Shuichi Sato Marty Sasaki Mike Simmons
Robbie Sugarman Masaru Takahashi Sue Taft
Olan Turner Jake Twyford Viv Walters
Judy Winler Dorothy Wolff Eric Wolff
Hideo Wakuzawa

万一,氏名等に間違いがありましたら,ご一報下さい.


Index

謝辞

I. はじめに

II. 一般事項

A. 責任

1. ジャッジの倫理コード
2. フライト能力

B. 運営

1. スタッフ
2. ミーティング
3. 風待ちの手続き

C. 失格

1. 一般事項
2. サンプル

D. 採点

1. 評価
2. 採点方法
3. スコアの集計

E. 評価の基準

1. 複雑さ
2. 連続性
3. コンパルソリー
4. コントロール
5. 創造性
6. リズム
7. 技術的難易度
8. タイミング
9. ウィンドウィンドウの利用

III. プレシジョン

A. コンパルソリー

1. 出題図形の範囲
2. コンパルソリーの選択
3. 重要要素
4. ペナルティ

B. 標準形式

1. 概要
2. 採点要素

C. リーグスタイル

1. 概要
2. 採点要素

IV. バレー

A. 概要

B. 採点要素

1. 振り付け(Choreography)
2. 実行力(Execution)

V. ペナルティ

A. インプロパービギニング/エンディング

1. セットアップセットアップ時間違反
2. 許容時間違反
3. 演技の開始/終了が明確に表現されてない時

B. クラッシュ,衝突,接触

1. 偶発的接触
2. 45秒以内にリラウンチしたクラッシュ
3. 45秒以内にリラウンチできなかったクラッシュ

C. 音楽の準備

D. 失格

E. ヒート

VI. 付録

A. スコアシートのサンプル

B. 異議申立書のサンプル


間違い等、お気づきの点がありましたら、翻訳者まで.


I. はじめに

本ジャッジブックは現在起草されるよりもさらに大規模になるが,始めにいくつかの点を正確に知っておいて欲しいと思う.

このジャッジブックは,ジャッジが直面する問題の多くを定義する事を目的としている.これは,ジャッジは何を探すべきか,どう反応すべきかの枠組みとして捉えられるべきであり,どのように物事を判別し,いかようにジャッジングするべきかは定義しない.このジャッジブックはワークショップとセミナーに出席するジャッジの伴侶である.理論的で
実際的な側面も伴う必要がある.

オフィシャルがある水準の理解力と能力を持っている快適さを,フライヤーは感じるであろう.このジャッジブックでは,初めてフィールドディレクターを格付けすることによって(この部分はまだ未完成である),オフィシャルの能力に違いがあるという概念を紹介する.今後,我々はジャッジに対する同様の各付けの方法を導入する予定である.これはジャッジブックの異なる部分に,微妙な効果を与えるだろう.

このジャッジブックでは,さまざまな革新と,より多くの明確化がある.しかしながら,このスポーツを面白く,かつエキサイティングに保ち,また新しい競技者や全てのサポーターを引き付けるように,我々は,常に革新的であるべきであり,また改心する必要がある.このために,International Rule Book Committee(国際ルールブック委員会)は電話,
郵便および電子メールなどの方法で、多くの人からのインプットを必要としている.あなたがAKA,AJSKAまたはSTACKのメンバーならば,ローカルのオフィシャルがその方法を示してくれるであろう.


II. 一般事項

A. 責任

B. 運営

  1. 一旦種目が風待ちに入った場合,ヘッドジャッジは風待ちがコールされた時のフライトオーダーでの,その種目を再開するに足る風速になるまで待たねばならない.
  2. 適当な時間で状況が改善されなかった場合,ヘッドジャッジはチーフジャッジ(およびスーパーバイザリコミッティ)と相談しなければならない.ルールブックのガイドラインPに述べられているように,極端な気象条件の元でその種目を再開するという結論に達する可能性もある.これは「風速をアナウンスする,風速規定を変更する,大会を中止する,フィールドを拡大する,コンパルソリーの数を減らす,テクニカルルーティーンを削除する,などである.」という処置を伴う.最善の処置の決定においてオフィシャルは,可能な場合は競技者に相談して,全ての競技者が公平になるようにベストを尽くさなければならない.
  3. もしその種目が当日に再開されなかった場合,全ての競技者は再開された日に再度フライトしなければならない.

C. 失格

行為
考えられるペナルティ
スポーツマンらしくない行為(ルールC)
種目での失格.ただし繰り返されたり,深刻であるような違反は,クラスや競技そのものの失格につながる.
種目中フィールド内にいながら他人のアドバイスを受けた.
その種目の得点からの減点.ただし繰り返されたり,深刻であるような違反は,その種目の失格につながる.
概要説明会(introductory briefing)の欠席.
ある特定の種目でのフライトオーダーにおいて,非無作為なスロットに置かれる,もしくははその競技者の参加する種目の全て(もしくは一つ)からのわずかな減点.
種目説明会(discipline briefing)の欠席.
その種目でのフライトオーダーにおいて,非無作為なスロットに置かれる,もしくははその種目からのわずかな減点.
結果報告会(debriefing)の欠席
裁定委員会(sanctioning authority)によって規定されるペナルティのため,裁定委員会への報告.結果報告会が開催される時間によっては,結果がアナウンスされ賞も与えられる.こうしてこの出来事(結果報告会の欠席)によって競技者にペナルティを課す事は不可能であろう.
競技者が種目を開始した後に競技フィールドに持ち込まれた付加的な装備のラウンチクルーによる使用.
その種目での失格.
危険なカイトでのフライト
その種目での失格.???切断の場合は,クラスもしくは競技での失格.

D. 採点 (Scoring)

  1. ジャッジは、規定されているされている採点項目毎に100 点満点で点数(整数)をつける.この点数が順位を決定する.
  2. 採点は,競技者の技術レベル(クラス)を無視して行う.それにより,得点を比較することでクラス分けに関わらず全競技者の実力を比較することが可能になる.

変更点
注意点
ジャッジの採点が10点満点から100 点満点に変わった.スコアによって実力の比較が出来ることを明記している.ノービスにしては良くやった,と点数を甘くしたり,マスターのくせにこの程度かよ,と点数を辛くするようなことをやってはいけない,と明記している.

競技者
バレー得点
補正得点
規定得点
補正得点
複合得点
順位
A
85
100
51
72.86
86.43
2
B
70
82.35
65
92.86
87.61
1
C
60
70.59
70
100
85.30
3
D
50
58.82
60
85.71
72.27
5
E
49
57.65
61
87.14
72.39
4

※得点の合計ではAが136点,Bが135点だがBが優勝.D,Eは得点は同点だが補正では順位が決まる. 

  1. 種目あるいはクラスの順位結果は競技者名と最終スコアを公表する。もし、ジャッジの素点など採点に関する詳細事項を公表するときはジャッジ名を明記する。
  2. 種目ごとの反省会( discipline debriefing)の場においては、競技者は演技内容やスコアについて個々のジャッジと議論することができる。

E. 評価の基準 (Criteria)

スコアの判断基準となるキーワードは下記のものである.

1. 複雑さ (Complexity)

2. 連続性 (Continuity)

3. コンパルソリー (Compulsory)

4. コントロール (Control)

5. 創造性 (Creativity)

6. リズム (Rhythm)

7. 技術的難易度 (Technical Difficulty)

8. タイミング (Timing)

9. ウィンドウィンドウの利用 (Use of Wind Window)


III. プレシジョン (Presision)

A. コンパルソリー (Compulsories)

レート100のマヌーバーを60点と採点された時はそのまま60点の得点となるが,レート80のマヌーバーが60点と採点された時は,48点になる.

一般に、易しいマヌーバーが出題されると得点は高くなるが、難しいときは得点は低くなる。そこで、マヌーバーの難易度でレート付けすることにより、得点の価値を等価にする意図がある。こうすることで、異なる競技会に出場した異なる競技者の技量を比較することを可能にしよう、ということである。

コンパルソリー図表の解説文の中のKey ElementがKey Featuresに変更された。意味は同じようなことであるが、英単語としては微妙な意味の違いがあるようで、今回の検討のなかで変更されることになった。

B. 標準形式 (Standard Format)

C. リーグスタイル (League Style Format)


IV. バレー (Ballet)

A. 概要 (General Description)

競技者が選択した音楽に合わせて行う自由演技

B. 採点要素 (Scoring Components)

1. 振付け (60%) (Choreography)

連続性、創造性、複雑さ、音楽の解釈とリズム

2. 実行力 (40%) (Execution)

コントロール、ウィンドウィンドウの活用、技術的難易度、リズム、 タイミング、スペーシング


V. ペナルティ (Penalties)

規定されている採点基準からの減点について.

A. インプロパービギニング/エンディング (Improper Beginnings/Endings)

これらのペナルティの適用においては,ジャッジパネル全員の意見の一致を必要とする.

1. セットアップ時間違反 (Violation of set-up times)

2. 許容時間違反 (Violation of discipline time frames)

  1. 演技時間が最低許容時間未満の場合,総合得点は0となる.
  2. 演技が最大許容時間を超えて行われた場合,ジャッジはその時点以後のいかなる演技も無視し,最大許容時間までの演技を採点する.さらに,10ポイントのペナルティが振付(バレー競技の場合)/内容(規定競技の場合)から減点する。

3. 演技の開始/終了が明確に表現されていない時 (Lack of Conceptual Beginning or Ending)

B. クラッシュ,衝突,接触 (Crashes, Collisions, Contact)

ジャッジブックの本セクション以降およびルールブックにおいて,クラッシュとはカイトが地面もしくは他のカイトに接触した際に,フライヤーがカイトをコントロールできていないとジャッジが判断したこと、と定義する.

1. 偶発的接触 (Incidental Contact)

2. 45秒以内にリラウンチしたクラッシュ (Crash with Relaunch within 45 seconds)

3. 45秒以内にリラウンチ出来なかったクラッシュ (Crash without Relaunch within 45 seconds)

a) バレー/テクニカルルーティーン (Ballet/Technical Routine)

最小許容時間未満の場合,演技の総合得点は0となる.
最小許容時間を満たす場合,ジャッジはそれぞれの採点基準についてクラッシュ時点まで採点する.スコアキーパーは最終的に算出された得点から20ポイントを差し引く.

b) リーグスタイルルーティーン (League Style Routine)

    競技中に競技者が失格となった場合,できるだけ早くフィールドを去ることが望ましい.その種目が終わった後に,あらゆる抗議や議論が行われるものとする.

得点は実行されたコンパルソリーに対し与えられる.その他のまだ実行されていないコンパルソリーに対しては0点が与えられる.さらに,トランジションコンポーネントはゼロとして採点される.

C. 音楽の準備 (Music Preparation)

  1. カセットテープ等の頭出しがされていない,もしくはラベルが貼られていなかったときは,最終的に集計された得点から10ポイント減点する。
  2. International Sport Kite Competition Rulesに定義される「実体(entity)」でない音楽選択は??から??点の減点となる(この点については結論に達していない)

D. 失格 (Disqualification)

競技中に競技者が失格となった場合,できるだけ早くフィールドを去ることが望ましい.その種目が終わった後に,あらゆる抗議や議論が行われるものとする.

E. ヒート (Heats)

ヒート制が用いられる場合は,ジャッジブックの説明文における「種目」という文字を「ヒート」に読み替えて適用する。


以下、現在作成中

VI. 付録 (Appendix)

A. スコアシートのサンプル (Sample Score Sheet)

B. 異議申立書のサンプル (Sample Protest Form)