International Sport Kite Judges Book | (Draft release) October 1999 |
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この4年間,International Rule Book Committee(IRBC;国際ルールブック委員会)は,新しいルールブックを作成するという,膨大な量の作業を行った.そして今ここに,ジャッジ,熱心な競技者,およびその他の関係者が,競技の時に理解しておかねばなければならない様々な詳細事項を扱うジャッジブックを作成した.多くの人々がこの作業に貢献しており,我々は彼らの協力に非常に感謝している.さらに,スポーツカイトが発展してきた何年にもわたって,大変多くの人々が,フィールドで競技者が確実に公平なジャッジングを受ける事ができるように,スポーツカイトのルールを発展させる過程に貢献してきた.IRBC,そしてあらゆる地域のカイトフライヤーは以下の人々に感謝している.
Dan Buxton | Mike Carroll | |
Jeremy Boyce | Corky Chewning | TC Cartwright |
Roger Chewning | Bob Childs | Simon Dann |
Frank Fieseler | Genny Forsberg | |
Helmut Georgi | Kathy Goodwind | |
Fram Gramkowski | Steve Hammatt | |
Bob Hanson | Al Hargus III | |
Hans Jansen op de Haar | Paul Jobin | |
Billy Jones | Mike Keating | |
Brooks Leffler | John McLauchlan | Jim Miller |
Alan Nagao | ||
Andy Phelps | Ron Reich | |
Carl Robertshaw | Ron Romero | |
Shuichi Sato | Marty Sasaki | Mike Simmons |
Robbie Sugarman | Masaru Takahashi | Sue Taft |
Olan Turner | Jake Twyford | Viv Walters |
Judy Winler | Dorothy Wolff | Eric Wolff |
Hideo Wakuzawa |
万一,氏名等に間違いがありましたら,ご一報下さい.
A. 責任
1. ジャッジの倫理コード
2. フライト能力
B. 運営
1. スタッフ
2. ミーティング
3. 風待ちの手続き
C. 失格
1. 一般事項
2. サンプル
1. 評価
2. 採点方法
3. スコアの集計
E. 評価の基準
1. 複雑さ
2. 連続性
3. コンパルソリー
4. コントロール
5. 創造性
6. リズム
7. 技術的難易度
8. タイミング
9. ウィンドウィンドウの利用
A. コンパルソリー
1. 出題図形の範囲
2. コンパルソリーの選択
3. 重要要素
4. ペナルティ
B. 標準形式
1. 概要
2. 採点要素
C. リーグスタイル
1. 概要
2. 採点要素
A. 概要
B. 採点要素
1. 振り付け(Choreography)
2. 実行力(Execution)
A. インプロパービギニング/エンディング
1. セットアップセットアップ時間違反
2. 許容時間違反
3. 演技の開始/終了が明確に表現されてない時
B. クラッシュ,衝突,接触
1. 偶発的接触
2. 45秒以内にリラウンチしたクラッシュ
3. 45秒以内にリラウンチできなかったクラッシュ
C. 音楽の準備
D. 失格
E. ヒート
A. スコアシートのサンプル
B. 異議申立書のサンプル
間違い等、お気づきの点がありましたら、翻訳者まで.
本ジャッジブックは現在起草されるよりもさらに大規模になるが,始めにいくつかの点を正確に知っておいて欲しいと思う.
このジャッジブックは,ジャッジが直面する問題の多くを定義する事を目的としている.これは,ジャッジは何を探すべきか,どう反応すべきかの枠組みとして捉えられるべきであり,どのように物事を判別し,いかようにジャッジングするべきかは定義しない.このジャッジブックはワークショップとセミナーに出席するジャッジの伴侶である.理論的で
実際的な側面も伴う必要がある.
オフィシャルがある水準の理解力と能力を持っている快適さを,フライヤーは感じるであろう.このジャッジブックでは,初めてフィールドディレクターを格付けすることによって(この部分はまだ未完成である),オフィシャルの能力に違いがあるという概念を紹介する.今後,我々はジャッジに対する同様の各付けの方法を導入する予定である.これはジャッジブックの異なる部分に,微妙な効果を与えるだろう.
このジャッジブックでは,さまざまな革新と,より多くの明確化がある.しかしながら,このスポーツを面白く,かつエキサイティングに保ち,また新しい競技者や全てのサポーターを引き付けるように,我々は,常に革新的であるべきであり,また改心する必要がある.このために,International Rule Book Committee(国際ルールブック委員会)は電話,
郵便および電子メールなどの方法で、多くの人からのインプットを必要としている.あなたがAKA,AJSKAまたはSTACKのメンバーならば,ローカルのオフィシャルがその方法を示してくれるであろう.
このセクションでは,競技者がジャッジに期待できる,またジャッジが目指すべき基準を述べる.しかしながら,ジャッジングは主観的であり,その結果として,異なるジャッジは異なる視点を持つという事を,常に心に留めておくべきである.
a) 完全性
ジャッジは,各演技に完璧に集中し,ジャッジとしての能力を完全に使って各採点を行うことによって競技者を「尊敬」するべきである.また,競技者との個人およびプロとしての関係,競技者の使用機材のメーカーとの関係も無視するべきである.
b) 客観性
ジャッジは競技者の音楽,カイトのタイプ,レベル,年齢および性別などの個人的な嗜好に関係なく,演技を公正に評価するべきである.
c) オープンマインド(偏見を持たない事)
ジャッジは「何が見たいか」ではなく,「何を見たか」によってジャッジングするべきである.
d) 評論
競技者がフィードバックを求めるとき,ジャッジは建設的で正直な方法で,これに応じるべきである.
ジャッジは競技者もしくは元競技者である必要はないが,スポーツカイトをフライトする技術について,全ての側面を正確に理解していなければならず,また常に時代について行かねばならない.
a) メンバー
(1) チーフジャッジ
- 競技会には,一人のチーフジャッジを置く.
- チーフジャッジは,その競技会における競技者ではないものとする.
- チーフジャッジはある種目のヘッドジャッジとなる事ができる.
- ???どうしても必要でない限り,チーフジャッジはヘッドジャッジを兼務しない
チーフジャッジの責務は以下の通りである:
- スタッフの監督.
- 規定競技の3つのコンパルソリーを選ぶ.可能であれば他のジャッジ,特にその規定種目のヘッドジャッジの協力を得る.
- 概要説明会(introductory briefing)を開催する.
- スポーツカイト競技国際規約(International Sport Kite Competition Rules)で概説される抗議についての裁定を行う.
- 競技報告会(competition debriefing)を開催する.ヘッドジャッジの指示の下で働く.フィールドディレクターは種目が公正に,タイムリーに行われる事を確実にする一方で,競技者が最高の演技を行うことを奨励するようなあらゆる方法で競技者を助けるよう試みる.
- 規定されたコンディションに合致しない場合,裁定を取り消す.
- 競技がいつ終わったのかを決定する.
チーフジャッジは競技の終了から25日以内に作成されたレポートを提出しなければならない.このレポートはあらゆる提起された問題,失格,抗議または苦情の詳細,さらに競技会の結果,説明会でフライヤーから出たあらゆる問題,チーフジャッジが今後の競技会を改良するのに役立つかもしれないと感じた事項も含むべきである.
このレポートのコピーは裁定委員会(sanctioning authority),競技会のスーパーバイザリコミッティ,個々の種目のヘッドジャッジ,さらに裁定委員会が指示する人物に送る必要がある.さらに,要求される場合は,全てのフライヤーやオフィシャルに対しても公開されなけえればならない.
(2) ヘッドジャッジ
- 各種目に一人のヘッドジャッジを置く.
ヘッッドジャッジの責務は以下の通りである:
- 種目説明会(discipine briefing)を開催する.
- その種目での自分自身の採点を行う事と同様,さまざまな手続上の問題についてその種目のジャッジを指導する.
- スポーツカイト競技国際規約(Inernational Sport Kite Competition Rles)で概説される抗議についての裁定を行う
- 種目報告会(discpline debriefing)を開催する
(3) ジャッジ
(4) フィールドディレクター(FD)
FDの責務は以下の通りである.
(5) ピットボス
ピットボスが設置された場合,FDの指示で働かなければならず,ピットボスの責任事項は以下の通りである:
(6) ラインジャッジ
FDの指示の元で働く.ラインジャッジの責任事項は以下の通りである:
b) スタッフの変更
可能な限り,スタッフは一つの種目を通して同じでなければならない.しかしながら,スタッフの変更が必要な場合,以下の項目は遵守されるべきである:
a) 概要説明会[Introductory Briefing] (チーフジャッジ)
最低限,以下の事項はカバーしなければならない:
- 公表されているスケジュールからの変更点の連絡.
- 安全の重要性について強調する.
- 競技フィールドと練習フィールド,およびその境界を規定する.
- ステージインとステージアウトの手順をレビューする.
- 適宜,オフィシャルおよびその他のスタッフを紹介する.
- スケジュールがぶつかった場合の手順をレビューする.
- 競技者代表の選択を監督し,ジャッジ代表を確実に選択させ,抗議手順をレビューする.
- その競技に特有な,それ以外のあらゆる問題について議論する.
- 抗議の方法をレビューする.
- 競技者が結果報告会(debriefing)に出席するよう奨励する.
- 不可欠かつ適切なコメントシートを競技者に完成させるよう奨励する.
- 競技者からの,いかなる質問にも答える.
- 競技中に競技者が疑問に思ったことを誰に質問すれば良いか,またあらゆる通知がどこにポストされるか,について説明する.
b) 種目説明会[Discipline Briefing] (ヘッドジャッジ)
最低限,以下の事項はカバーしなければならない:
c) 結果報告会[Debriefing] (チーフジャッジ)
競技会が終了した後,極力速やかにチーフジャッジによって開催されなければならない(一方,表彰式/結果発表がある場合,イベントオーガナイザーとチーフジャッジの裁量で,これを優先するべきである).いかなる競技会においても,この段階では,競技者・オフィシャル共に疲弊しており,結果報告会は簡潔で略式のものになる事を理解しなければならない.オフィシャルに全競技と種目に関するコメントを述べる機会を与えるならば,競技者には将来の競技会をより良くするような方法でのフィードバックの機会を与えるべきである.そのようなフィードバックはチーフジャッジがメモして裁定委員会へ送るべきである.
形式的な結果報告会に続いて,競技者は自分を採点したジャッジと自分の演技につついて議論する場を与えられるべきである.これにより競技者は,なぜ自分がこの得点を得たのか,とか,どこを良くするべきなのか,などの重要なフィードバックを得る事ができる.
- 一旦種目が風待ちに入った場合,ヘッドジャッジは風待ちがコールされた時のフライトオーダーでの,その種目を再開するに足る風速になるまで待たねばならない.
- 適当な時間で状況が改善されなかった場合,ヘッドジャッジはチーフジャッジ(およびスーパーバイザリコミッティ)と相談しなければならない.ルールブックのガイドラインPに述べられているように,極端な気象条件の元でその種目を再開するという結論に達する可能性もある.これは「風速をアナウンスする,風速規定を変更する,大会を中止する,フィールドを拡大する,コンパルソリーの数を減らす,テクニカルルーティーンを削除する,などである.」という処置を伴う.最善の処置の決定においてオフィシャルは,可能な場合は競技者に相談して,全ての競技者が公平になるようにベストを尽くさなければならない.
- もしその種目が当日に再開されなかった場合,全ての競技者は再開された日に再度フライトしなければならない.
International Rule BookのルールAでは,以下の記述がある.
ルールあるいはルールに関連する指針を破った競技者にはペナルティが課せられる.ルールや指針に具体的にペナルティが明記されてない場合は,その行為の重要性に応じてFD,ヘッドジャッジ又はチーフジャッジは,自由裁量で競技者に対し警告あるいはペナルティあるいは失格を与えることができる.競技会そのものへの失格処分にはチーフジャッジの同意が必要である.
国際ルールブック(International Rule Book)の中で定義された唯一の特殊なペナルティは,危険なフライトに関するものである(この場合競技者はその種目を失格となる).
結果として,規則やガイドラインが破られた場合,FD,ヘッドジャッジまたはチーフジャッジが適当なペナルティを決定しなければならない.公平さを確保し,批判の可能性を減らすため,可能であれば,その決定に先立つ議論を十分時間をかけて行うべきである.
チーフジャッジは抗議プロセス(ルールH)の重要な位置を占めており,しばしば(その抗議の発端となった)出来事を見損なう事が多いので,全競技の失格が考慮されない限りは,可能であればいかなる議論にも参加すべきではない.
オフィシャルが競技者にペナルティを与える場合,レポートが裁定委員会(sanctioning authority)に対して,およびコピーがその競技者に対して,作成されなければならない.その競技者が結論に対して,異議申立てを行った場合(ルールH),オフィシャルはその記録を裁定委員会に対して作成しなければならない.
注意:種目に依存して,競技者はチーム,ペアー,個人と定義される.競技者がある競技で失格になる場合,失格になった形式での競技者にのみ影響する.例えば,あるチームが失格になった場合でも,そのチームのメンバーは個人競技には出場できる.
行為
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考えられるペナルティ
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スポーツマンらしくない行為(ルールC)
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種目での失格.ただし繰り返されたり,深刻であるような違反は,クラスや競技そのものの失格につながる.
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種目中フィールド内にいながら他人のアドバイスを受けた.
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その種目の得点からの減点.ただし繰り返されたり,深刻であるような違反は,その種目の失格につながる.
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概要説明会(introductory briefing)の欠席.
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ある特定の種目でのフライトオーダーにおいて,非無作為なスロットに置かれる,もしくははその競技者の参加する種目の全て(もしくは一つ)からのわずかな減点.
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種目説明会(discipline briefing)の欠席.
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その種目でのフライトオーダーにおいて,非無作為なスロットに置かれる,もしくははその種目からのわずかな減点.
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結果報告会(debriefing)の欠席
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裁定委員会(sanctioning authority)によって規定されるペナルティのため,裁定委員会への報告.結果報告会が開催される時間によっては,結果がアナウンスされ賞も与えられる.こうしてこの出来事(結果報告会の欠席)によって競技者にペナルティを課す事は不可能であろう.
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競技者が種目を開始した後に競技フィールドに持ち込まれた付加的な装備のラウンチクルーによる使用.
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その種目での失格.
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危険なカイトでのフライト
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その種目での失格.???切断の場合は,クラスもしくは競技での失格.
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- ジャッジは、規定されているされている採点項目毎に100 点満点で点数(整数)をつける.この点数が順位を決定する.
- 採点は,競技者の技術レベル(クラス)を無視して行う.それにより,得点を比較することでクラス分けに関わらず全競技者の実力を比較することが可能になる.
注意点ジャッジの採点が10点満点から100 点満点に変わった.スコアによって実力の比較が出来ることを明記している.ノービスにしては良くやった,と点数を甘くしたり,マスターのくせにこの程度かよ,と点数を辛くするようなことをやってはいけない,と明記している.
a) ジャッジ (Judges)
(1) 記録 (Documents)
(a) スコアシートは,最低限下記の記入欄を設ける.
- 大会名
- 日付
- 競技種目
- ヒート
- クラス
- ジャッジ名および登録番号
- フライトオーダー
- 競技者名及び会員番号
- 採点項目ごとの点数記入欄
- 接触に対するペナルティ
- インプロパーエンディングのペナルティ
- リラウンチできなかったクラッシュが最低許容時間の前か後か
- その他のペナルティ
- 備考
b) ジャッジの位置 (Position)
ジャッジは競技者の後方で,競技者及びフィールドディレクターを邪魔しない位置にいること.すなわち,競技者の動きに合わせてジャッジは移動しなければならない.
c) コンディション (Conditions)
不安定な風や天気のコンディションをスコアに反映してはならない.つまり,悪いコンディションだから,と点数を甘くしてはいけない.ジャッジは見たもの以外のことを評価してはならない.
d) 演技について
(未完成)
e) 素点 (Raw Scores)
演技が終了したらジャッジは採点要素毎に素点(raw score)を記入する.素点とは,ペナルティによる減点を加味してない点数のことで,抗議の際にいつでも参照できるよう必ず記録しなければならない.スコアキーパーが,ジャッジの素点を集計し,採点要素毎の配分比率とペナルティによる減点を計算して最終的な点数を作成する.従ってジャッジが素点に対して調整をしてはならない.
3. スコアの集計 (Scoring Compilation)
a) スコアの集計方法 (Scoring Procedure)
- 採点要素(Key Feature)毎にジャッジの点数を合計し,その要素の配分比率を掛ける.(40%ならば 40を掛けあわせる)
- 全ての採点要素の点数を合計する.
- その合計点をジャッジの人数で割り,さらに100で割る.四捨五入して小数点以下2桁までの点数で最終得点を示す.
b) 複合スコア (Combining Scores Across Disciplines)
複数種目のスコアを複合して順位を決めるときは,各種目の得点を補正得点に置き換えて算出する.
補正得点は,その種目に於ける一位の点数を100 点になる係数を算出し,その係数を全ての競技者の点数に掛け合わせて算出する.(係数=100÷一位の点数になる.例えば一位の点数が50点なら係数は2になる) 各種目の補正得点を合計して種目数で割った数字が最終スコアとなる.
※得点の合計ではAが136点,Bが135点だがBが優勝.D,Eは得点は同点だが補正では順位が決まる.
c) スコアの公表 (Publishing Scores)
- 種目あるいはクラスの順位結果は競技者名と最終スコアを公表する。もし、ジャッジの素点など採点に関する詳細事項を公表するときはジャッジ名を明記する。
- 種目ごとの反省会( discipline debriefing)の場においては、競技者は演技内容やスコアについて個々のジャッジと議論することができる。
スコアの判断基準となるキーワードは下記のものである.
様々な種類のエレメントを取り入れているか,エレメントのつなぎ合わせ方,フライトスタイルの変化の付け方,など.一般的には,失敗を恐れて安全な構成を狙ったものは得点は低く,ルーティーンの複雑なものはより高い得点になる.
ルーティーンを構成する個々のエレメントがいかに巧くつなぎ合わされて一連の演技として完成されているか.
図表や解説文で規定されていることに如何に忠実であるか.
競技者が意思どおりにカイトを飛行させる技術力.例えば,直進,後退,水平移動の正確さ,その時のスピードの一定さ.あるいは,ストール,アクセル技などの正確さのレベルなど.クワッドにおいては,特徴的な飛行特性をコントロールできることを表現すべきである.
創造性豊かな演技であるか.
音楽のタイミング(リズムや特徴的な音)とカイトの動きがいかに合っているか.
7. 技術的難易度 (Technical Difficulty)
より難しく,大胆なエレメントを取り入れているか.
注:チーム競技において,メンバーの多さが自動的に技術的難易度を示すことにはならない.
マヌーバー間の時間がきっちりと保たれ,グッドタイミングと感じさせるか.個人競技においては,調和の取れた間隔で演技が変化しているか,を意味する.ペアやチームでは,カイトの動きがきっちり揃っているか,あるいは一定の間隔で次々とカイトがターンするような動きになっているか,などを意味する.
9. ウィンドウィンドウの利用 (Use of Wind Window)
カイトが飛行できるエリアをフルに活用しているか.
一般に、易しいマヌーバーが出題されると得点は高くなるが、難しいときは得点は低くなる。そこで、マヌーバーの難易度でレート付けすることにより、得点の価値を等価にする意図がある。こうすることで、異なる競技会に出場した異なる競技者の技量を比較することを可能にしよう、ということである。
レート100のマヌーバーを60点と採点された時はそのまま60点の得点となるが,レート80のマヌーバーが60点と採点された時は,48点になる.
2. コンパルソリーの選択 (Selection of Compulsories)
それぞれの競技会において,チーフジャッジが標準形式では3つ,リーグ形式では4つの図形を選定する.可能ならば,その規定種目のジャッジやヘッドジャッジの助言を得て選択する.
競技者は選ばれた図形をどの方向から描いても良いが,競技中に図形をFDから告げられた時に,コンパルソリーの図と異なる方向にフライトするつもりであることをFDに伝えなければならない.
3. 重要要素[キーフィーチャー] (Key Features)
それぞれの図形は2つの重要要素[キーフィーチャー]が明示される.さらに三つ目の要素として図形要素(description component)が示される.
ジャッジはそれぞれの三つの要素について0から100点の採点をする.重要要素はそれぞれ40%,図形要素は20%の比率である.図形要素とは,如何に正確に図形通りに飛行できたか,を採点する.
コンパルソリー図表の解説文の中のKey ElementがKey Featuresに変更された。意味は同じようなことであるが、英単語としては微妙な意味の違いがあるようで、今回の検討のなかで変更されることになった。
a) コンパルソリーの間違い (Incorect Compulsories)
指示された図形と異なる図形を描いたときは,そのスコアはゼロになる.これには,指示された進入方向と異なる方向から開始する事を事前に宣言せずに演技することも含まれる.
b) 崩れた図形 (Variations from Drawing)
描かれた図形が指示されたウィンドウィンドウでの位置や大きさと著しく異なるときは,図形要素の点数は半分になる.(これはスコアキーパーによって処理される)
c) イン/アウトコールがない場合 (Omission of In/Out Call)
競技者がインまたはアウトコールをしなかったときは図形要素の点数はゼロになる.
3つのコンパルソリーを行った後に,テクニカルルーティーンを行う.
個人・ペア・チーム共,コンパルソリーとテクニカルルーティーンとの採点配分は:-
a) コンパルソリー (60%) (Compulsories)
b) テクニカルルーティーン (40%) (Technical Routine)
実行力(75%) (Execution)
- コントロール,ウィンドウィンドウの活用,技術的難易度,トリック技,
- クワッドではクワッドの飛行特性の技術
- ペア・チームではタイミング,スペーシング.
内容(25%) (Content)
- 複雑さ,テンポ,オリジナリティ,創造性,連続性
C. リーグスタイル (League Style Format)
順番が指定された4つのコンパルソリーを必ず含めて自由に構成する演技,
a) コンパルソリー (80%) (Compulsories)
b) トランジション (20%) (Transition)
コンパルソリー間のつなぎ部分の構成要素と全体を通しての演技力について,コンパルソリー部分の点数とは無関係に採点する。
実行力 (10%) (Execution)
内容 (10%) (Content)
競技者が選択した音楽に合わせて行う自由演技
連続性、創造性、複雑さ、音楽の解釈とリズム
コントロール、ウィンドウィンドウの活用、技術的難易度、リズム、 タイミング、スペーシング
規定されている採点基準からの減点について.
A. インプロパービギニング/エンディング (Improper Beginnings/Endings)
これらのペナルティの適用においては,ジャッジパネル全員の意見の一致を必要とする.
1. セットアップ時間違反 (Violation of set-up times)
競技者がセットアップ時間違反(フィールドディレクターによってインコールされても演技を開始しないこと)の場合,バレー競技では振付の項目から/規定競技ではテクニカルルーティーンまたはトランジッションの内容の項目から10ポイント減点する。
2. 許容時間違反 (Violation of discipline time frames)
- 演技時間が最低許容時間未満の場合,総合得点は0となる.
- 演技が最大許容時間を超えて行われた場合,ジャッジはその時点以後のいかなる演技も無視し,最大許容時間までの演技を採点する.さらに,10ポイントのペナルティが振付(バレー競技の場合)/内容(規定競技の場合)から減点する。
3. 演技の開始/終了が明確に表現されていない時 (Lack of Conceptual Beginning or Ending)
テクニカルルーティーン,リーグスタイルルーティーン,およびバレエルーティーンは開始,中間,そして終了が明確に構成され演技されなければならない.ルーティーンに演技の開始/演技の終了が明確に表現されてないとき,10点のペナルティが振付/内容から減点される.
B. クラッシュ,衝突,接触 (Crashes, Collisions, Contact)
ジャッジブックの本セクション以降およびルールブックにおいて,クラッシュとはカイトが地面もしくは他のカイトに接触した際に,フライヤーがカイトをコントロールできていないとジャッジが判断したこと、と定義する.
強制減点(Mandatory) →一回につき2ポイント減点
任意減点(Optional) →振付/内容から1?10ポイントの減点カイトやラインが地面,他のカイトおよびラインと瞬間的に接触すること.ジャッジパネルから報告される接触回数の多数決を取り,ヘッドジャッジは演技に対する強制ペナルティ・ポイント数を確定する.全員の見解が異なる場合は,平均値を使用する.任意減点については,個々のジャッジがペナルティを評価する.
2. 45秒以内にリラウンチしたクラッシュ (Crash with Relaunch within 45 seconds)
強制減点(Mandatory) →一回につき10ポイント減点
任意減点(Optional) →振付/内容から1?10ポイントの減点カイトが地面,他のカイトもしくはラインと衝突した後に,静止する
3. 45秒以内にリラウンチ出来なかったクラッシュ (Crash without Relaunch within 45 seconds)
a) バレー/テクニカルルーティーン (Ballet/Technical Routine)
最小許容時間未満の場合,演技の総合得点は0となる.
最小許容時間を満たす場合,ジャッジはそれぞれの採点基準についてクラッシュ時点まで採点する.スコアキーパーは最終的に算出された得点から20ポイントを差し引く.b) リーグスタイルルーティーン (League Style Routine)
競技中に競技者が失格となった場合,できるだけ早くフィールドを去ることが望ましい.その種目が終わった後に,あらゆる抗議や議論が行われるものとする.
得点は実行されたコンパルソリーに対し与えられる.その他のまだ実行されていないコンパルソリーに対しては0点が与えられる.さらに,トランジションコンポーネントはゼロとして採点される.
- カセットテープ等の頭出しがされていない,もしくはラベルが貼られていなかったときは,最終的に集計された得点から10ポイント減点する。
- International Sport Kite Competition Rulesに定義される「実体(entity)」でない音楽選択は??から??点の減点となる(この点については結論に達していない)
競技中に競技者が失格となった場合,できるだけ早くフィールドを去ることが望ましい.その種目が終わった後に,あらゆる抗議や議論が行われるものとする.
E. ヒート (Heats)
ヒート制が用いられる場合は,ジャッジブックの説明文における「種目」という文字を「ヒート」に読み替えて適用する。